これまでお届けしてきたお役立ち情報や業界のリアルなお話を振返りでご覧いただけます。最新のメールマガジンは申込後に購読が可能です。

とある建築士Aの慟哭

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日は学校の授業。
からの現場の検査になります。

全11回のうちの6回目。
こちらも折り返しですね。

学生さんも私自身も
中だるみになりがちな時期。
内容も色々工夫して、
頑張りたいと思います。

さて、本日の話題は、
高性能住宅を建てるという事の
ハードルの高さについてです。

約2年前に開催しておりました、
空調設計講座神奈川回に
ご参加いただきました、
一級建築士事務所(株)VIT
の黒澤さんという設計者さんが
この度自邸を建てられました。

空調設計講座の開催に合わせて
建築会社向けの内覧会を
開催していただけるとのことで、
再来週、東京まで行ってきます。

工事がいよいよ完成を迎える
という段階でご本人が、
Facebookに上げられた投稿が
↓     ↓
%url1%{https://www.facebook.com/riokurosawa.vit.archi/posts/pfbid02Ms2kB6ZhwMeTAZJorgfDBWhs5bAMAiG1hAkcbgj2wTgrGvAiiZpSn7Y5LVp7qksel}

ご本人も書いておられますが、
まさに檄文。

高性能な住宅を日本の首都で
建築する事が、かくも難しいのか。

断熱等級6や7が制定されて、
世の中にそういう物があると
顕かになった「だけ」なのが
今の日本の住宅業界だと言っても
良いのかもしれません。

そもそも断熱等級7をやる
受け皿のある依頼先が無い。

そういう事が当たり前に出来ると
返事をしてくれる会社があまりにも
少ないです。
金額云々以前の問題です。

そして、もっと問題なのが、
やれると言った会社が、本当は
やれていないかもしれない事。

投稿中にも出てくるエピソード。
サッシ廻りの熱橋をウレタンで
塞ぐという作業を実はやっていない
という建築会社は多いです。

壁の中で、窓の周りが中も外も、
スカスカになっていると、窓の
熱橋は大きくなります。
窓は最も大きな弱点ですから、
その熱橋が大きくなるという事は
窓の結露も増えるという事。

黒澤さんはプロだから、そこに
熱橋つぶしのひと手間が必要だと
知っていましたが、一般のお施主様で
そこに熱橋処理が必要だと
知っている人がどのくらいいるか?

そしてその工事をしていない現場が
あったとして気づく事が出来るのか?

断熱等級が6を超えていくと、
大きな壁面や屋根面から逃げる熱が
非常に少なくなり、その代わりに、
基礎と土台のつなぎ目や、
サッシ廻りの熱橋から入ってくる
熱の割合が増えていきます。

今まで断熱等級4~5しか
作ってこなかったつくり手だと、
熱橋処理が必要だという認識すら
無い事も多いんですね。

でも、そういう熱橋処理をしても、
書類上のUA値が良くなるわけでは
ないんです。

そこは断熱工事をする技術者の
知識と良心が無いと施工されない。

ちょっと前まで断熱等級5しか
やった事のない工務店さんが、
断熱等級7が制定されたとたん、
断熱等級7の家を謳い始めた。

というのはこの1年でよく
見かけました。

しかし、そういう会社さんで
熱橋処理を真面目にやっている
という会社は本当に少ないです。

でも、熱橋処理をしてなくても、
断熱等級7くらいまで断熱材を
入れていれば、住んでいて
気づく人はあまりいません。

きっちり熱橋処理をやっている
断熱等級7の家と住み比べて初めて
玄関ドア周りの冷え方や結露の
具合が違うんだ、、、とか、
窓周りのコールドドラフトが
違うんだ、、、
という事に気が付く。

高性能住宅を広めて行こう、
とされている割には、まともに
工事できる会社なんて少ないし、
そもそも仲間内でまとまっていて
門戸が閉じている。
こんな状況で広がって行くわけ
ないじゃないか!

というお施主様の立場としての
黒澤さんの叫びは住宅業界全体として
受け止めねばならないものになります。

ですが、こうしてまた一人、
高性能な住宅を建てる志を
高く持った設計士さんが増えた
というのは、一般のお施主様の
立場からすると、頼もしい事です。

お施主様の立場の気持ちもわかる。
いざとなったら自分で現場監理や
断熱施工をしてでも、良質なものを
つくるという覚悟と実績を持った
設計士さん。

PHJで有名な豊田の鎌倉さんや、
名古屋のJIN建築工房小森さん
町田のアークライフ高本さんも
そういう設計士さんになりますね。
挙げれば他にも沢山おられます。

関東地方で、手抜きや無知による
断熱欠損の無い断熱等級7の家を
建てたいなと思っておられるあなた。

再来週、黒澤さんの家のお披露目が
ありますので、もしよければ
足を運んでみてはどうでしょうか。
↓     ↓
%url2%{https://vit.archi/super_insulation_houseannouncement_of_an_open_house_for_the_house_of_respectful_simplicity-6760.html}

私もこの日程の中のどこかで
お邪魔させていただく予定です。
測定機器を持って。

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

登録特典として、小冊子をpdfでプレゼント
+知って得するメルマガを毎日配信

メルマガ

メルマガに登録する

この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

Xアイコン facebookアイコン Instagramアイコン

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー