凰建設の森です。
本日は浜松の空調講座。
本当は第3回目だったのですが、
前回が、大雪で私たちが
北海道から帰って来れずに
急遽小森先生のスペシャル講座で
繋いでいただきましたので、
改めての2回目になります。
住宅の空調に特化した講座
というのは、今まで日本には
存在しませんでした。
なので私たちも手探り。
その分、毎回少しずつ
ブラッシュアップして、
分かりやすくなっているはず。
浜松は2回目受講の方も
おられますので、講座の内容の
成長具合も見ていただけたらと
思います。
さて、本日の話題は
建築の価格についてです。
値上がりしているという話は
もう誰でも知っていると思います。
しかし、住宅においては、
値段を明確に打ち出して
いる会社というのは多くない。
これは、どんな業界でも、
同じなんですが、
高級で付加価値の高いものを
取り扱う会社は値段を出さない。
安さしか取り柄のない会社は
値段を出すというのが、
一般的な戦略になります。
LEXUSのサイトやチラシには
値段がデカデカと書かれている
なんてことはありませんが、
中古の軽四屋さんのサイトや
チラシはまず値段が分かりやすく
書いてあります。
住宅も同じでして、
高級で付加価値の高いものを
売る会社ほど値段は出さない。
安かろう悪かろうの会社ほど
値段を大きく打ち出します。
なぜ、値段を出さないのか。
一番の理由というのは、
価格を打ち出すと客層が悪くなる。
私も凰建設に入る前にいろんな
会社で住宅に関わらせて頂きましたが
ああ、こんなに見事にそうなるのか
と実感させられました。
建築会社にとって、
クレーム処理というのは、
会社の経営を揺るがす事態に
なりかねないリスクがある。
同じ品質、同じ仕上がりで
どのお施主様にも提供をする。
しかし、クレームになることもある。
こちらが悪い場合はもちろん
しっかり対処をさせていただく。
しかし、特に欠陥などではなく、
そういう仕様が標準というものに
対してつくクレームというのは
なかなかに厄介です。
最近、タマホームさんの
展示場に訪問をされた方が、
階段の裏?に出ているビスの
施工についてSNSに、
「こんな悪い施工をしている」
みたいな投稿をしたところ、
タマホームさんがその人を
訴える準備をするという
事件が起こりました。
タマホームさんとしては、
そういう施工は標準的なものの
範囲に入るのでしょう。
ほとんど見えないところだし、
安全上の品質にも問題ない。
しかし、SNSにアップをされた
人の中では許せない施工だった。
訴えるのも行き過ぎかもしれませんが、
そもそもアラを探してSNSにアップを
する方も決して褒められたものでは
ありません。
そういう行動をしてしまう人を
集めてしまうと、客層が悪くなる。
タマホームさんも、今回の件で
弁護士費用なども掛かっているはず。
その経費は今後の売り上げに
つながるかというと、全くならない。
完全に無駄なお金です。
企業のお金はすべて顧客からもらう。
無駄なお金が出ていけば、それは、
ほんの少しずつでも、他の顧客から
補填するしかないんですね。
最近はタマホームさんも、そんなに
堂々と安いとは打ち出していません。
しかし、20年前から続けてきた、
ローコストのイメージは、
消費者にはしっかり染み付いている。
値段を打ち出すと客層が下がる。
客層が下がれば本来であれば、
なかったはずの余計なクレーム
対処などの費用が増えるんです。
これは建築業界だけの話じゃない。
おそらくあなたの業界でも、
同じことが言えるはずです。
学費の高い私立中高に親が
行かせたいと思うことや、
旅行の満足度をあげるために
高い宿をとってみること。
時価の料理で舌鼓を打つこと。
顧客の立場としても、そういう
ところに行けば、他に変な
客はいなくて上質な時間を
過ごせると想像しますよね。
その企業の姿勢として、
自社のサービスにどのような
値付けを行うかというのは、
どのような顧客が来て欲しいか
というメッセージになります。
いやいやちょっとまってと。
私立学校も高級な宿も、
事前にサイトなどで価格を
しらべられるじゃないかと。
住宅はそもそも価格を知る
術がないんだという話も
よく聞きます。
はい、それは、オーダー品
だからになります。
私たちは日常の中で、
オーダーメイドのものを
購入する機会というのは
そんなにありません。
反物から着物を作ったことが
ある人がどれくらいおられるか?
シャツ一枚とっても、
布地、糸、縫製方法など、
こだわればいくらでも
オーダーをすることができる。
が、普通は布地、襟、袖、ボタン
ポケットなどを選ぶ程度です。
一から作るものは、こだわれば
こだわるほど、その金額は
指数関数的に高くなります。
2000万円〜などと
表記をしたところで、
2000万円で収まる人なんて
ほぼいないし、4000万円に
なる人もいれば8000万円に
なる人だって出てきます。
オーダーメイドの商品というのは、
買う人がどのくらいのものを
希望されているかを知らずに
金額を提示したって全く意味がない。
だから、できることの幅が広い
会社ほど、その会社に行って、
自分の要望を伝えないと、
ちゃんとした金額なんて
出てこないんですね。
生まれて初めて購入する、
オーダーメイドの商品が、
住宅だという人がほとんどだから
価格の不明瞭さが際立つ。
お寿司屋さんで値段を見ずに、
「大将!適当につまんで!」
みたいな経験からで十分なので
オーダーメイドの商品を買う
ということをやっていただくと
良いかと思います。
ああ、調子に乗って色々頼むと
やっぱり高いんだなとか、
いろいろな事がわかる。
価格が不明瞭なのは今に
始まった事じゃないし、
それを明瞭化する事も
過去に色々試行錯誤して
こられましたが、
今の所はなかなか
しっかり明瞭化された
価格でうまく行っている
会社は多くありません。
人は何か問題が起きると、
他人や環境が変わることを願いがち。
しかし人は変えられない。
自分が変わるしかないんですね。
不明瞭な価格のことを憂うより、
自分の方が慣れていく方が
解決には近いと思います。
どうぞ、頑張ってください。
