凰建設の森です。
4日ぶりのメルマガです。
3/1~3/3まで、北海道に。
決して遊びに行ったのではなく
北海道の住宅の最新知見を
学びに行かせていただきました。
ご存知の方もいるかと思いますが、
住宅の断熱が遅れに遅れている
日本においても、北海道だけは、
非常に質の高い断熱技術と
室内環境をつくる技術があります。
また、良質な住宅の
ストックを増やす取り組みも
本州に先駆けて始まり、
住宅を個人の資産として
終わらせてしまうのではなく、
社会の資産として受け継ぐ
仕組みが普及しています。
とは言え、まだまだ先進国の様に
家を買った時と同じ価格、
さらに上回る価格で売れるという
所まではいけておらず、
まずは新築時の8割で売れる家
という観点で研究が進んでいます。
その為には当然、最初にしっかりと
作っておくことも大事なのですが、
それ以上にきちんとメンテナンスを
し続ける事も大事に。
北海道大学の建築学科さんは、
雲の上の研究ではなく、地域の課題に
フォーカスした研究を行うのが伝統。
今年も
熱と水分の移動から外皮の劣化度を
把握する研究であったり、
8割で売れる家を目標にした時の、
最適メンテ計画の提案とか、
え、何それすっごい知りたい。
という研究が盛沢山です。
日本の家は使い捨てです。
3000万円で買った家を、
30年放っておいて、また
壊して建て替えるみたいな
話はざらにあるんです。
3000万円で買った家が、30年後に
8割の2400万円で売れるとする。
30年間の維持管理費が2400万円
以内で済むなら、売る方向で
考えてメンテをした方が、
自分の手元や地域社会には、
より沢山のお金と
良質な住宅ストックが残ります。
2400万円で売る為のメンテ費は
少なければ少ない方が、
自分の手元に残るお金が多い。
家を手放す時に売る事を
リセール(re sale)
と呼んだりします。
最小の投資で最大の利益を。
商売の基本になりますが、
自宅をどのようにメンテナンス
していくのが、利幅が最も
大きくなるのかという研究です。
詳しくは論文発表まで、
私が勝手に話すことが出来ませんが、
リセール前提でメンテをした場合、
メンテ費総額の差は、
もっとも条件が悪い場合と
もっとも条件が良い場合とで
約1600万円になります。
適切にメンテをすることで、
「住む」という事に掛ける
生涯コストが1600万円違う。
↓ ↓
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※全貌は6月くらいに明らかに
殆どの人は自分の建てる家が、
新築時の8割で売れるなんて、
誰も考えていません。
しかし、国は今後、中古住宅の
資産価値を認める動きを
加速させていきますし、
北海道の様な課題の先進地域から
そういう技術は普及するでしょう。
世の中に、使い捨て続けたほうが
安くなる商品ってあります?
衛生等の理由で使い捨てつづける
必要のある商品は有るでしょうが、
経済的な理由で使い捨てが最良
という商品は無いと思います。
あったら是非教えて頂きたい。
使い捨ては高い。
こんな当たり前の事が、
住宅業界では当たり前では
なかったんですね。
そしてこんな当たり前の事を、
わざわざ論文にしてまで
発表せねば、みんな住宅の
メンテナンスにお金を掛けようと
思ってくれない。
気づいてくれない。
今の日本の家を将来リセールできる
レベルまでメンテをし続けると、
60年で4600万円というのが、
メンテだけにかかるお金です。
最初にきちんと建てておけば、
リセールできるレベルのメンテで
2600万円。
更ににもうひと工夫することで、
それは1600万円まで下げられる。
ちなみに、日本の家づくりの中でも
最低の作り方をしてしまうと、
リセールは不可能です。
使い捨ての住宅にしかならない。
ドイツでは、住宅の価値を保つために
必要なメンテコストは約1600円/m2年
100m2(30坪)の家であれば
1年間に16万円は住宅のメンテに
お金を掛けるというのが常識です。
ドイツでそんな小さな家は
珍しいので、200m2としても
年間32万円になります。
逆に言えば、それで済むんです。
1億円で買った60坪の家は、
月に26,000円のメンテ費と
住宅ローンの金利が
負担できるのであれば、
この先いつ売っても、
1億円で売れるんです。
受け継いだ子供に至っては、
家賃26,000円で、
1億円の資産が人生の
セーフティネットとして
機能し続けるんです。
メンテナンスにお金を掛けるなんて
勿体ないと殆どの日本人が思います。
だけど、毎世代家を新調する方が
はるかに勿体ないんです。
でも私が言っている事の方が異端で、
怪しいポジショントークだと
受け取られるんです。
悲しいです。
もっと社会全体を広く見てほしい。
もっと長期の目線で考えてほしい。
きちんと辻褄の合う家を建ててほしい。
そうでないと、あなたも、あなたの
子孫も、永遠に住宅貧乏です。
日本の中で比べると資産になる家は
高いです。だけど、日本で言う
優良な住宅と言われるものですら、
ドイツの割安な新築よりも、
随分と安かろう悪かろうです。
私が建てる家も例外ではありません。
まだまだ改善すべき点は山ほどです。
高価格帯の住宅を建てている
地域工務店に対して、
普及を考えていないという
批判をされる人もいます。
空き家が1000万軒以上ある
この国に、なぜ住宅の普及が
必要なのでしょう。
冷蔵庫に食材がパンパンなのに
わざわざ捨てて買い物に
行く人が居ますか?
夕ご飯の残りが沢山あるのに、
わざわざ捨てて朝ごはんを
作る人が居ますか?
普通に考えて、これ以上住宅を
作ることは社会悪でしかない。
家なんか建ててはダメなんです。
むしろ規制していくべき。
どうしても、どうしても家を
建てなければならないという
人だけが、きちんと資産の
残る家を少しずつ建てていく。
そうして数十年かけて、
日本の家を良質な物だけに
塗り替えていく。
それが一番合理的だし、
辻褄が合うんです。
摩擦も少ないでしょう。
国や行政はそうしていきたい。
それを無視して家を建てるなら
将来国はあなたを救いません。
それで良ければどうぞご自由に。
というのが、ざっくりの国策。
省エネ適合説明という踏み絵も
そういう事なんです。
今だけやり過ごして終わりだと
思っているのであれば大間違い。
国は折れたのではなく、
責任を手放したんです。
リセールできない家を建てると
あなたはその土地と家から
逃げられないんです。
恐ろしいと思いません?
ちゃんと、後々のことまで
考えて家を建てたほうが
いいと思います。
