凰建設の森です。
本日は神奈川県の
住宅空調設計講座。
全10回のうち、
4回目になります。
今までは予備知識。
これからは実践編。
頑張っていきましょう。
さて、本日の話題は、
BISにも絡めて、
北海道の事を少々。
世の中にはたくさんの
省エネのノウハウがある。
それは数多くの書籍に
まとめられたりして、
公表されております。
BISの教科書も、その一つ。
ではBISと他のノウハウの
違いというのは何だろう
という事になるわけですが、
決定的に違うのが、歴史です。
北海道の断熱住宅というのは
半世紀近くの歴史があります。
その過程で家が腐るなどの
大失敗の経験をしたのも、
また北海道です。
高気密高断熱だと家が腐る。
そういう風に言われるのも、
当時の衝撃が如何に大きかったかを
物語るエピソードになります。
そういう経験を経て、
編纂されたBISの教科書には
維持管理の大切さというのが
これでもかというくらい
書かれております。
新築の時に性能が高いのは
今や当たり前。
その性能をどのようなメンテの
手間で、どの程度の年月保てるか。
そちらの方が重要視されてます。
パッシブ換気という換気システムが
取り上げられているのもBISだけ。
効率が高い訳でもない。
設計が難しい。
そんな換気システムをなぜ
BISが勧めているかというと、
その圧倒的な維持管理のし易さ、
長い目で見た時の事故の起こりにくさ。
そこになります。
高価な熱交換換気を導入しても
残念ながら多くの人がメンテを怠り、
性能がフルに発揮できないことが
多かったという教訓ができた。
最初のうちだけめちゃくちゃ高性能で、
10年過ぎると性能がガタ落ち。
そういう家をいっぱい作ってきた結果
BISには維持管理の大切さが記された。
設備のカタログには、性能の
経年劣化を謳う項目は無い。
カタログスペックだけ見ると、
海外の換気よりも日本の換気の方が
すごくよく見えてくるのですが、
10年後20年後の性能維持を考えると
大丈夫かなと思ってしまう。
日本人の設計思想はゼロ戦の時から
あまり変わっていないのではと
思わされてしまいます。
高性能な家にしたいなら熱交換換気。
それは勿論その通りです。
しかし住まい手がメンテナンスを
怠る可能性があるのであれば、
そこは勧めるべきではない。
住宅が他の商品と圧倒的に違うのが、
想定される使用期間になります。
10年なんて、あっという間に過ぎる。
10年前の今は既に震災後です。
ね、早いですよね。
高性能な家はそれを維持出来てなんぼ。
北海道の教訓はそれを教えてくれる。
高断熱に取り組んだ歴史の浅い
建築会社ほど、その教訓を甘く見がち。
10年後に痛い目を見て学んでては遅い。
その時点で痛い目予備軍の家が
沢山出来てしまっているのですから。
愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ。
是非北海道の歴史と教訓を馬鹿にせず
家づくりに生かしていただければと。
