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現代のエアコン名機とは

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

蔓延防止、緊急事態。
色々大変ですね。

PTAの会合なども
軒並み中止です。

ZOOMにすればと
去年からずっと提案を
しておりますが、
なぜか反対意見多数。

結果、色々進まず。

まあ、あまり重要なことは
やっていると思えないので
それはそれでよいのですが。

さて、本日のメルマガは、
質問箱から。

先日のclubhouseで、
取り上げさせていただいた
質問に改めてお答えを。
↓     ↓
%url1%{https://peing.net/ja/q/6485c36c-40ea-42b8-9c2a-a22c5a5c9e25}

夏になると、どのエアコンが
最も良いでしょうかという
相談を沢山受けます。

夏の快適を決めるのは、
家の性能とエアコンの性能が
合っているかどうかが肝。

その組み合わせを失敗すると
まずうまくいきません。

そしてエアコンの制御方法。
組み合わせはばっちりなのに、
思ったほど湿度が下がらない。

そういう事例はいっぱいあります。

困ったことに、これは同じ
メーカー、同じ機種においても
年度によって微妙に違う事も。

去年のこの機種は良かったのに、
今年のこの機種はいまいち、、、

ワインのヴィンテージか!

みたいな事もあります。

やたら賢い制御をするエアコン程
上手にコンプレッサーをさぼらせる為
COPはどんどん上がれど冷媒は
絶妙にぬるい感じになっており
湿度が思うように下がらない。

これが高性能住宅の実務者を
悩ませるんですね。

湿度を下げようと思うと、
吹き出し温度を下げればいい。

吹き出し温度を下げるためには
冷媒の温度を下げればいい。

冷媒の温度を下げるには、
室外機のコンプレッサーを
沢山回せばいい。

エアコンの消費電力の殆どは
コンプレッサーの動力なので
湿度を下げようと思えば
思うほどCOPは悪くなる。

ギリギリの冷媒温度で、
余分な冷気を作ることなく
リモコンから送られた
設定温度にするのが、
無駄もなくて優秀な制御。

無駄のない制御と、除湿の為
冷媒温度を下げる事は相反要素。

普通は無駄のない制御をするのが
エアコンになりますが、
梅雨時などはそれでは困る。

再熱除湿などの機能があれば
ある程度は融通が利きますが、
そうでないエアコンで冷房や除湿を
してしまうと冷えすぎてしまう。

設定温度まで室温が下がると、
エアコンは、もういいですねと、
止まってしまいます。

それが、サーモオフという状態。

エアコンが止まっても換気は
止まりませんので、湿気は絶えず
家に流入し続けます。

そうして温度が低いまま、
高い湿度の室内環境になりがち。

そこで考え出されたのが、
フィルターマシマシなどの方式です。

室外機で作られた冷気は一定量。
室内機で風に当てた時、
冷気の量はみんなで公平に割ります。

沢山の風で割れば冷気はちょっとずつ。
少しの風で割れば冷気は沢山もらえます。

冷気を沢山もらえると、空気はより冷えます。
より冷えた空気はより結露する為、
沢山除湿をすることが出来るように。

冷気の絶対量は減りますので、
冷えすぎを軽減してくれます。

それが、エアコンの除湿モード。

しかし、それだけでは飽き足らず、
より風の量を減らして除湿を沢山
出来るようにと考えられたのが
フィルターマシマシになります。

理にかなっている反面、やはり、
メーカーの想定とは違う使い方なので
床下エアコンなどと同様に、
メーカーの純正な保証は
受けられないかと思います。

また、やりすぎると冷媒が気化せずに
室外機に戻ってしまったりしますので
故障の原因になる可能性も。

イメージ的にはこんな感じでしょうか
↓     ↓
%url2%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2021/08/8e1e47e04a151ef4bcaa34dfead36b2a.jpg}

私は良いと思いますが、壊れた時の
ダメージが大きい高級機種でやる場合は
リスクがあることもご理解下さい。

オーバースペックなエアコンを選んでおき
手動制御でサーモオフを防ぐ方法も一つ。

躯体の断熱と設備設計でそもそもの
サーモオフを防ぐような工夫をするのも一つ。

どちらでも構わないかと思います。

建築会社さんが後者をやってくれないなら
住まい手として前者の方法しかないですね。

もし、後者の設計をやってくれるなら、
エアコンの機種選定もお任せした方が無難。

そしてエアコンの機種選定は、
何が最高かよりも、何が合うか。

例えばエアコンのカタログスペックから
拾ってきたエアコンの能力表は
こんな感じになります。
↓     ↓
%url3%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2021/08/2c5fd34b2f68b743335c18a898586b17.png}

ハイエンドチームと普及チーム
分かりやすいですね。

定格能力付近では、ハイエンドな
機種の方がCOPが高いです。

しかし、最小や最大では、
普及品と高級品は玉石混交

そして、多くの場合、
夏のエアコンは、どんな状態で
運転しているかというと
最大能力の10~30%で
運転していることが殆ど。
↓     ↓
%url4%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2021/08/d765f3dc1444be27509d025ffe43ee46.png}

定格能力のCOPがいくら
高かったとしても、割と
絵に描いた餅になりがち。

これらのデータが何を
現しているかというと、
いくら高級で能力の高い
機種を選んだとしても、
実際の運用においては、
下限付近の能力で動くことが多く
その省エネ性能が発揮されて
いる事は少ない。

という事になります。

どんな機械製品であっても
カタログスペックの良さと
実際の運用は完全一致しません。

低燃費なエコカーを買っても
想定と違う運転をすれば、
あまりエコではない。

だから、建物の性能に合わせて
エアコンをサボらせず、
きっちりと省エネなゾーンで
動けるエアコンを選ぶのが
夏の空調設計においては
大事なことになります。

そして、もっと大事な事。
エアコンは、恐らくこの先、
一生付き合っていく設備です。

永く運用をするという事において
維持管理性能という物は、
とても重要な指標になります。

壊れにくい事、メンテしやすい事
交換しやすい事。

これはとても大事になります。

どのみちそんなに性能の違いが
出ないのであれば、
一番安い物でいいんじゃない?

というのが私を含め、
多くのプロの結論ではないかと。

住まい手は、一生に一度の
エアコン選びのような気に
なっているかもしれません。

しかし、私たちは日常で
エアコンが壊れるという経験を
何度もしております。

その際、住まい手の心が
どう動くのかも嫌と言うほど
経験をしております。

電気代の差はそこまででもない。

だけど、エアコンの更新に掛かる
お金の差は大きいんです。

現代のエアコンの名機とは、
各メーカーの一番安い、
オープン価格の機種の事です。

あれをうまく使いこなせる
設計士さんが設計した家なら
ずっと安価で快適です。

雑多に書き連ねましたが、
エアコンは悩みだすと
キリが無いです。

世の中に1シーズンで
どれだけの種類のエアコンが
発売されるのか。

その中で自分に合う
機種を見つけるのは、
非常に骨の折れる作業です。

そこは、自分で頑張るよりも
詳しい人に選んでもらう方が
良いのではと思います。

#快適は設計でつくる #設備より建築 #電気を使い過ぎない暮らし

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー