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長期視点で考えられないなら無垢材は使わない。

長く住める家

凰建設の森です。

昨日の勉強会は度肝を
抜かされました。
凄くかっこいい。

かっこいい建物を見てきました。

木造非住宅。
アルミサッシペアガラス。
エアコンは計100畳分。

カフェ、美容室、コワーキング、
複合併設建築物です。

うん、かっこいい。

目の保養でした。

さて、本日は無垢材についての話。

質問箱からになります。
↓     ↓
%url1%{https://peing.net/ja/q/927e22b3-e352-4251-80e6-5d5c82515ac4}

まずは質問に答えます。
ラグは家全体の雰囲気に合わせて
選んでください。無垢材というだけでは
判断材料不足です。

とはいえ、もし自分が選ぶんだったら
アンティーク品から選びます。

ネットショップもいっぱいあるし、
実店舗も恐らく近所にあるはず。

ご自分で気に入った物を選ぶと
良いかと思います。

そして、そもそもというお話を。

質問前段の部分、すごく引っかかる。
考え方がものすごく危うい。

確かにそうでしょう。
無垢材と言えども傷が無くて
新品できれいなもの程良い。

それが戦後、色んな企業が努力して
浸透させてきた日本の価値観です。
新品信仰ですね。

私たちは生まれたときから
周りの大人の発する
「新しいものはいい」という言葉で
少しずつ洗脳されてきてます。

でも、そもそも無垢の床を選ぶ
理由って何だったのでしょう?

木目の見た目であればなんでもいい?

それなら無垢じゃなくて、
プリントの物でもいいんですよね。

木の特徴や良さは、経年変化です。
使い込まれて味が出てくるんです。

新しい木材は美しい。
中途半端に傷ついた木材は汚い。
しかし、それを過ぎると今度は
木の質感は味わいに変わります。

日本の木材系商品は、この
中途半端に傷ついた時期で
殆どが捨てられてしまいます。

2年前に禅寺に行きました。
禅の食事作法を学びましたが、
その時のテーブルが、ものすごく
使い込まれている無垢の板。

江戸時代に開かれたお寺なので
テーブルが何年前の物かなんて
もう特定不能ですが、
そのテーブルの味わいは
とてもよかったです。

画像だと分かりにくいのですが
↓     ↓
%url2%{http://www.ohtori.net/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202019-08-09%2008.48.38.png}

このテーブルです。

毎日使われ毎日拭かれ、年月を経て
美しく黒光りする一枚の板に
なっておりました。

きちんと良質なものを揃えて
数十年単位の長い目で、
木の変化を楽しむ。
それが無垢材との付き合い方。

普通、木の製品というのは、
人間の寿命よりも長く持つんです。

ちょっと大げさに聞こえるかもですが
木材製品を短期間で使い捨てにするのは
余りにも自然に対しての畏怖や敬意が
無さすぎです。

沢山傷つく事も汚れることも、
あなたの家族の歴史がその床に
浸み込んでいくプロセスです。

今のままの価値観では、
20年後に自宅の床を見て
嫌気がさすようになるでしょう。

そしてまた「きれいな物」
を欲してやらなくても良い
リフォームをやってみたり。

戦後のビジネス洗脳が解けず
踊らされるままにお金を使う。

そういう人生になります。

古い物、詫び寂びを感じる物
自分が使い込んだもの。

そういう物が良いという
価値観を養うと、
世界が変わります。

身の回りの物全てが愛着に
変わります。

愛着信仰とでも呼びましょうか。

基本的に明治維新までの
日本人の価値観はそれです。

古い道具には魂が宿る。
使い込んだ道具は、
物質ではなく生き物に近い扱い。

家族と同格です。

だから、使い終わった道具を
供養するんです。

良質な物を長く使う事が
豊かさを作る秘訣です。

生まれてからずっと
形作られてきた自分の価値観を
変えるというのはとても
辛い心の作業になります。

無理して新品信仰を変える
必要はありません。

例えば届いた商品(新品)に、
傷がついていたとする。

新品信仰的には絶対返品。

愛着信仰的には他にはない
自分だけの印のついたもの。

え、それはちょっと、、
って思いますよね。
だから考え方を変えるのは
大変なんです。

ペットショップで買った
生き物に欠陥(病気)が
あったら返品というのも
新品信仰ですね。

縁を感じてその仔を大事に
するというのが愛着信仰。

これならまだ分かるかな?

無垢の床から少し話が
逸れましたが、
多少の傷が嫌であれば、
無垢なんか選んじゃダメ。

遠慮なく汚して傷つけて、
そして愛着を育てる。

30年後40年後、
その床を見て、いい味が出たと
そう思える心を養う。

無垢を使うなら
そのくらい長期視点で。

じゃないとあなたも無垢材も
可哀想です。

#長寿命住宅 #住み継がれる家 #住宅を消費しない

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー