凰建設の森です。
本日、缶詰講習の2日目。
換気や給湯、空調について。
今回は、どちらかというと、
換気空調について聞きたい
という要望が多かったので、
2日目はそちらに振って
お話をさせていただきました。
換気や空調に付いての質問で
最も多いのは、
「どのメーカーの機種がいい?」
というものになります。
これ、どこに行っても必ず
聞かれると言っていいくらい。
気持ちは分かるんですけどね。
私だって構造の分野だと、
○○社のダンパーはどうなんでしょう?
とか聞いてしまいますので。
ただ、換気も構造も、1つのアイテムで
全体が決まるような単純なものではなく、
家全部のあらゆる要素が複合的に
絡み合って結果が生まれます。
その部材の選択が、その他の設計に
どのような影響を及ぼすのかというのは
部材のメーカーではなく、住宅の
設計者が把握しておくべきものです。
あなたが欲しいのは、○○社製の
熱交換換気なのか、快適な室内なのか。
恐らく後者だと思います。
指定の換気を使って不快な家と、
別の換気を使っても快適な家なら、
快適な方が良いですよね。
とある条件であれば、A社の換気がいい。
違う条件が来るのならB社の換気がいい。
本来はそういう風に使い分けを
するのが、本当のオーダーメイド。
料理人さんなどはそういう所は
拘っているはずです。
今日のメインはこの魚だから、
メインが引き立つように、
他のメニューも変えていこう。
みたいな。
しかし、建築会社の換気になると、
弊社の標準はこのメーカーのこれ。
この換気さえ使っていれば全部OK。
みたいにやっている所が殆ど。
飲食店さんで言うと、
色んな食材を扱える
割烹では無くて、
牛丼専門店みたいな感じ。
勿論、それだって悪くない。
何かに特化することによって、
コスパの良い商品が作れます。
この世にあるどんな分野の
商品やサービスでもそうですが、
既製品の方がコスパは良い。
しかし、ある一定以上の
品質を求めていくと、
カスタマイズやオーダーメイドが
必要になってきます。
そしてカスタムやオーダーは
それなりに高いです。
何かのめりこんでいる趣味が
ある人だと、高い物が安い物と
何が違うのかという事についての
感覚は持ち合わせていることが多い。
住宅なんて、金額の大きさ分、
多様なアイテムが集まって
出来ている商品なんですから、
良い物とそうでないものの差は
非常に大きい訳ですね。
そして高級食材を使えば何でも
美味しい料理になる訳じゃない
のと同じように、換気空調も
高い物を使ったって、設計や
組み合わせが悪ければ、
その商品の良さは引き出せません。
使う製品の良さ×設計力によって
その成果は変わってきます。
換気空調の製品を論ずるときに、
評論家になる人もいます。
カメラなどの趣味でもそうですが、
そのもの自体を評価することに
ご執心なされる方はおおい。
評論家的な感じでしょうか。
でも、私たちはプロです。
その製品をどのようにすれば
生かせるのか、どのような
条件であれば最高の
パフォーマンスを出せるのか。
それを考えてあげなくてはならない。
製品を見た時に、
それを外から評価するだけの人か、
それを設計に組み込んでどうやって
生かしてやろうとする人なのか。
そのスタンスの違いは、
その人の作る成果物に現れてくる。
もっと現れてくるのが、
成果物に不具合があった時の対応。
評価したいだけの人は、
不具合は製品を作った
メーカーのせいだと思う。
自分で設計する気概の人は、
自分の設計の何が悪いのかを考える。
空調の失敗は、機器の
不具合よりも、設計の失敗の
方が多いんです。
だから、○○社製の◇◇って
どうなんでしょう?という質問は
非常に評論家的でよろしくない。
という事になったりします。
プロじゃなければいいんです。
お施主様の立場で、あの製品って
どうなの?というのは当然の疑問。
私もカメラのレンズを選ぶときとか
あれってどうなの?的な質問を
遠慮なくさせていただいておりますので。
プロの立場であれば、評論家より設計者。
評価するよりもされる側であるべきでしょう。
立場が変わればあなたも同じです。
あなたの仕事においてはあなたは
プロであり評価される側。
自分の置かれた環境の中で、
最大のパフォーマンスを発揮できるよう
お互いに精進したいものですね。
やっぱり、責任を持って設計を
してくれる人に頼みたいと、
思うのが人の心ですから。
