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高気密高断熱は家の劣化が早いの?

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日も質問箱から
↓     ↓
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おおお、、
今の時代にそれを言う
人がまだいたのですね。

今でこそ、高断熱住宅を
選んだからといって、
家が腐るとかそういう事は、
減ってきましたが、

その昔、まだ断熱や
湿気制御の技術が確立されて
いなかった時代においては、
高断熱住宅にしたがために、
3年で家が朽ち果てるなどの
痛ましい事件がありました。

恐らくそのことを
言われているのではと
想像致しましたが、
1970年代の話です。

それ以降、高断熱と
防湿施工、そして防湿施工の
精度を確認する気密測定は
セットとして、普及が
進んできました。

気密測定を省略する会社も
多いようですが、人間は
過ちを犯す生き物です。
慣れている職人さんでも

「あ、あそこ塞ぎ忘れてた」

はゼロにはなりません。

きちんとした防湿設計と施工、
それを確認をする気密測定は
やっておいた方が良いです。

最低限それらがしっかりなされている
という前提で、お話を進めます。

木材の水分量の事を含水率と
呼んだりします。

質問中でも出てきますが、
15%という数字。

これは日本における平衡含水率と
呼ばれるものになります。

正確に言うと地域によって違い
12%~19%までばらつきます。

平衡というのはバランスが
取れている状態を指します。

木材を、雨の掛からない
場所に置いておくと、
最終的に15%に収束して
落ち着くという数字です。

だから、基本的には、
特別に外部からの影響がなければ
どんな家でも含水率は
15%前後に落ち着いて終わり。

仕組みも何も無く、
それが日本の気候条件
だという事です。

無垢のフローリング等で、
わざと隙間を空けて施工する
というマニュアルがあったりしますが、
製材加工の過程で含水率が15%を
下回っている木材製品は、
水分を吸って膨れるので、
隙間を空けてねという事です。

薪ストーブを燃やす際、薪の
含水率は15%が推奨されますが
これも、「十分に乾ききった」
事を確認してくださいと言う事。

話を戻しますが、含水率が
15%で落ち着かない理由が
あるとすれば、外部からの
何らかの影響になります。

雨漏り、漏水、結露です。

木材が15%に向かって乾燥
しようとするよりも
多くの水分が供給されると、
やはり木材の含水率は、
上がり続けてしまいます。

含水率が30%を超えた辺りから
木材は腐朽菌にやられ始める。

だから、窓の結露などがあり、
雫が窓の下に流れ込む状態だと
窓を支える木材が朽ちるし、

防湿気密が破れていて、
床や壁、天井に湿気が
どんどん流入する構造だと
どこかで外皮内結露が起き
3年で家が腐るなどの例が
出てきてしまうわけですね。

雨漏り漏水を除けば、家の中で
木材が濡れる原因があるのが
結露になります。

高気密高断熱の家というのは
少ないエネルギーで家の中の
温度や湿度を上げやすい。

例えば普通の家だと
1か月に1万円の暖房費で
室温が平均17℃までしか
上がらないみたいな
状況があったとすると、

同じ暖房費で22℃まで
暖かくできるのが高断熱。

温度が上がれば絶対湿度は
同じでも相対湿度が下がるので
住まい手は加湿をします。

そうなると、家の中は、
水分でパンパンになります。

寒い家で結露しなかった
窓が、暖かい家になると
結露し始めるんですね。

断熱改修あるあるです。

窓の性能が悪いまま、
断熱気密性能を上げていくと、
暖かいけど結露に悩まされます。

マンションも同じことです。

そういう高断熱住宅を
作ってしまうと、
家が早く痛むことになります。

そこまで見越して、家の劣化が
進むと言われたのかどうかは
分かりませんが、
高気密高断熱の家が
劣化する原因があるとすれば、
そんな感じになります。

では、普通の家の方が劣化は
しないのか?

いやいや、とんでもない。

室温を16℃以上にしない生活なら
神社やお寺の本堂みたいな
家でも劣化しませんが、
新築なのにそれで
我慢できる人っています?

多分、リビングとかは
20℃くらいには暖房するのでは?

暖房をする事前提なのであれば、
高気密高断熱の家でなくても、
湿気と水分による家の腐朽からは
逃れられません。

湿気のコントロールがきちんとされた
高気密高断熱の家の方が
よほど腐朽には強いかと。

参考になればと思います。

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー